仮想通貨もNFTもブロックチェーン上に記録されているものらしいけど、そもそもブロックチェーンってどんな技術なの?
1.ブロックチェーンとは
ブロックチェーンを一言で表すと、ブロックチェーンとは、取引データの塊(ブロック)を時系列に従って繋げた(チェーン)データの連なりのことです。ブロックチェーンには、取引記録を書き換えできないようにするため、以下のような仕組みがあります。
2.ブロックチェーンの特徴
ピア・ツー・ピア(P2P)
中央にサーバー(銀行など特定の権限者)がある中央集権型のネットワークとは違い、ネットワークで接続された端末同士でデータをやり取りする仕組みのこと。
特定の権限者を介さないため、低コストで取引ができます。
データの保存や演算処理をネットワークにつながる個々のコンピュータが行っているため、一部にシステムトラブルが発生しても、システム全体が停止したり、データを失わずにすみます。
取引情報の公開
ブロックチェーンでは過去の取引情報が全てネットワーク上で公開(暗号化はされているのでプライバシーの問題はない)されていて、取引履歴を平均10分ごとに1ブロックとしてチェーン状につなぐ作業が行われています。この時、ブロックごとに個別のコードが割り当てられますが、コード間の整合性をとらなければ新しいブロックはチェーンに追加されません。そのため、取引履歴の改ざんや書き換えは非常に難しくなっています。ちなみにブロックごとのコード間の整合性をとる作業のことをマイニングと呼びます。
だれでも参加できるネットワーク
ブロックチェーンは特定の管理者や権利者のものではなく、みんなで管理しあい、みんなで使えるようになっています。
3.ブロックチェーンのメリット
・書き換えや改ざんが難しいため、不正な行為がされにくい。
・特定の権利者を介さないため低コストで取引が可能。
4.ブロックチェーンを支える技術
ブロックチェーンは以下のような技術により支えらえています。
ハッシュ値
個々のブロックには取引履歴に加え、1つ前のブロックの内容を要約した「ハッシュ値」と呼ばれる値が含まれます。「ハッシュ値」はハッシュ関数という演算方式で算出され、元の値が少しでも変われば全く違う値になります。また、「ハッシュ値」そのものからは元の値を算出することはほぼ不可能な不可逆性を持っており、これによって、ブロックチェーンの取引履歴は改ざんから守られています。
電子署名
ハッシュ値となった取引履歴は送信者の秘密キーによって暗号化され、これが電子署名となります。
受信者には元データと電子署名が送信され、予め渡されている公開キーでデータを復号します。復号されたハッシュ値と、元データから生成されるハッシュ値が同じであれば、改ざんが行われていないことが確認できます。
コンセンサス・アルゴリズム
ブロックを追加するルールを設定したアルゴリズムで、例えばビットコインの場合は、PoW(プルーフ・オブ・ワーク)というアルゴリズムが使われています。
PoWの場合は最も早く計算処理を行ったマイナーの答えを正しいものとして、ネットワークの参加者の承認を得てブロックが追加されます。
コンセンサスアルゴリズムには、他にもPoS(プルーフ・オブ・ステーク)や、PoI(プルーフ・オブ・インポータンス)、PoC(プルーフ・オブ・コンセンサス)などがあります。
5.まとめ
ブロックチェーンとは、取引データの塊を時系列に従って繋げたデータの連なりのことです。そのネットワーク構成や暗号技術によって改ざんや不正がされにくく、低コストでの取引を可能にしています。
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